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ちょっと(かなり?)マニアックな服飾技術の話 (洋服つくりの技術を紹介してます) 32

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「型紙の作り方」の、考え方について その2

平面の紙に型紙を書く「作図」は、多くの場合、「前(前身頃)」と「後ろ(後ろ見頃)」を分割して書き、そのまま「前(前身頃)」と「後ろ(後ろ見頃)」と、部品が分割された服になります。

この方法は、使う生地の効率が良かったり、後で寸法を直しやすかったりするし、しかも、脇の縫い目って、腕によって隠れる場所で、あまり目立たないので、合理性はあると思うのですが、あまり、この考え方だけで型紙を作っていると、「人の身体は、一つの立体的なものである」という、素朴なことを見落としてしまう危険があります。

このドレスは、意識的に脇の縫い目を全くなくして作りましたが、下半分のスカート部分は、出来てみるとけっこう単純な構造ですけど、上半分は、ちょっとややこしい。
とはいえ、これも、「前(前身頃)」と「後ろ(後ろ見頃)」に分割された型紙を、ひたすらパズルのように、仮想的に「切ったり貼ったり」を繰り返すと出来上がるのですが、「人の身体は、一つの立体的なものである」、ということを、常に意識していることが大切だと思います。

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