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ちょっと(かなり?)マニアックな服飾技術の話 (洋服つくりの技術を紹介してます) 10

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番外編:ぬいぐるみを使って、型紙の展開方法を考える

このぬいぐるみの首は、横から見ると(写真h左)、逆Sの字のようなカーブを描いて上方向に、上から見ると(写真右)、左に曲がっていて、中の細工などはなく型紙の調整だけで、形を保つています。

※ここをクリックすると、ぬいぐるみの作り方のページが、別画面で開きます。
ぬいぐるみを使って、型紙の展開方法を考える01ぬいぐるみを使って、型紙の展開方法を考える02


では、どうやって型紙を作るかというと、横から見た形に意図するカーブを加えてから、上から見た形でも同様の変更をし、それを何度か繰り返して精度を高める、という手順で(写真下)、つまり、視点を変更すること。
と同時に、縫い合わせる箇所の互いの長さを揃えること、首の幅を変えない為に、各部品の幅をおおむね維持すること。

これは、時間をかければ、ほぼ誰にでも出来ることだと思います(どれくらい時間をかけられるかによるけど)。
この過程を洋服の型紙に当てはめると、「袖」にカーブをつけることと同じで、型紙の修正全般に応用できる考え方なのだと思います。

ちなみに、このぬいぐるみの首は、4枚の部品で構成されていて、3枚でも同様のことが可能ですが、2枚だと、可能なカーブには制約があります。

ぬいぐるみを使って、型紙の展開方法を考える03