3Dプリンターを買ったのが2024年の12月で、その段階では、データのつくり方も、機械の使い方もわかりませんでしたが、初めてプリントしたのがボタンでした(写真2)。3DCGソフトは、以前、使っていた時期がったので、まったく3Dデータについて知らなかったわけではありませんが、ほぼ未知の世界で、スライサーソフトなんて、名前を知っているくらいで、何に使うのか全くわかっていませんでした。
「ボタンを実際に使えたら良いな」という意図は、最初からあったものの、データつくりの練習にもなるので、いろいろと試していました。
2025年3月現在のボタン
2024年12月の制作風景
その段階で、「服と一体にデザインができるとおもしろい」と思いつき、他の生地で作った、たまぶちボタンホールを強調させるデザイン(写真3)や、ミシン刺繍でのボタンホールを組み合わせたデザイン(写真4)なども作りました。
ちなみに、植物モチーフを始めたときから、デザインに取り入れているのが「かたばみ」で、仲良しだった祖母の家紋です。これを見た多くの人に「クローバー」だと言われますが「かたばみ」です。クローバーでもよいですが。
今までは買わないと手に入らなかったアイテムが、自分でつくれること自体が楽しいし、デザインの幅も広がるので、そこまではよかったのですが、完成したボタンには気になる点がありました。
たまぶちボタンホールを強調させるデザイン
ミシン刺繍でのボタンホールを組み合わせたデザイン
それは、「表面の質感がよくない」ことでした。裏面も気にはなるけど、そっちは妥協するにしても、表面の質感がよくなくては、使えるものは、かなり限定されてしまいます。
「表面の質感が悪い」って、どういう状態かというと、写真5の右のボタンのように、ザラザラ、ブツブツしてしまうことです。3Dプリンターって、その構造上の性質として、プリントされるモノの底面と天面が、ボクには美しく見えないんですけど、当初プリントしていたボタンのプリント設定の場合、天面が正面になること、モチーフが小さいことなどの理由で、表面の質感が悪さが目立ってしまうようです。
このことは、後日、ボタンを水平にしてプリントするのではなく、斜め、または縦にプリントすることで解消されることがわかりました(写真6)。というか、最初は、薄っぺらなボタンを、斜めや縦にプリントするなんて考えもしなかったし、技術的にそんなことが可能であることも知りませんでしたが、光沢感がかなり違って、白よりも黒で、よりその差が目立ちます(写真5)。
水平と斜め
プリントする角度検証
この、斜めプリントによって、裏側の見た目もよくなる、という副次的な効果もあって、以前は、プリント時に安定性させるために、広い面積の底面にデザインしていたものが、華奢なデザインになりました(写真7)。ちなみに、左の水平プリントのボタンは、後でヤスリがけしたモノで、後からひたすら研磨するという選択肢もあるにはあるんですけど、単純な面ならまだしも、かかる手間を考えると現実的ではありあません。
でも、斜めプリントによって何もかも問題が解消したわけではなく、斜めにプリントしたときの底面処理が、現状かかえている最大の課題で、写真8の右が、その部分をヤスリがけしたもので、白ではほぼ気になりませんが、黒だと気になります。
ここは表からは見えないし、3Dプリンターの性質と割り切るのも選択肢だと思いますが、悩ましい。
機械の追加の投資と、高コストの材料によってうまくいきそうなんですけど、これもまた悩ましい。
水平と斜め
現状の課題
ここまでが、「ボタンを3Dプリンター製にする計画」の現在地です。データつくりが難しいとは思いませんが、データをつくった後のほうがややこしい。なので、デザインのバリエーションばかり増殖中です。
2025年3月24日