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「弱者戦略」ですけど何か?

ボクの洋服作り は、いつも「弱者戦略」です。
それは、大量生産の洋服に対して、コスパで勝ちようがないからです。 一方で、昔からの仕立て方を踏襲するつもりはなく、同じ見た目になるなら、より簡単な方法を選ぶことにしていて、機械(ミシン)でできる(縫える)デザインを、あえて手仕事で行って、「手仕事」であることを売りにする気もありません。
また、奇抜なデザインで、大量生産と戦うという戦略はありますが、自分に求められているとは思わないし、あまり興味がありません。

では、どうしているかというと、「大量生産に不向きなデザイン」「技術的に難しいデザイン」をしています。

写真のジャケットのポケット、いっけん、特に珍しくもない「貼り付けポケット」ですが、世の中で、ほとんど見かけることがありません。 「そんなことはどうでもよい」「こんなデザインは、好まれない」という考えに反論する気はありませんが、このポケットは、大量生産にはとても不向きなデザインだからです。


写真2のような、表からステッチ(白い線)が見えるデザインや、写真3のような、下の角の丸いデザインは、ミシンで縫うことができますが(※)、角になっていて、かつステッチが見えないデザインは、手仕事が必要になります。(※)ボクのところでは、キレイに縫えないので、ミシンを使っていません。