山村ドレススタジオ > 紳士服オーダーメイド > 077

前の作品一覧ページに戻る次の作品

ジャージ生地(編み地)で仕立てられた、Tシャツやトレーナーなどは、通常の生地(織地)で仕立てられた服とは、多くの場合、その作られる工程やミシンが異なります。
生地の特性(伸びやすいことが主な理由です)や、大量生産に適応させることや、スポーツ用などの服の用途に適応させることなどが、作られる工程やミシンが異なる理由として挙げられます。
身体の動きに伴って生地が伸びた時に縫い目の糸が切れないことや、生地が伸びることを縫い目によって過度に遮らないことが、機能として求めらますが、織地と同じに仕立てるとすぐに糸は切れますが、専用の仕立て方をしても、動いている時に糸が切れることがなくても、それでも服の脱ぎ着の時に糸が切れることもあります。

一部の高級ブランドなどで、ジャージ生地を通常の生地に近い仕立て方をしているところもありますが、かえって高度な技術が要求されます。
これらの、必要とされる要素が、織地とは異なるジャージ生地ですが、あまりデザインがカジュアルにならず、かつ機能性を満たす手法として、「太くて切れない糸でのハンドステッチ」を各所に用いました。
全体的には「白」を利かせ、脇のスリっとから覗く「赤」をワンポイントに。