山村ドレススタジオ > 紳士服オーダーメイド > 052

前の作品一覧ページに戻る次の作品

メンズフォーマルのパンツ用と思われるヴィンテージ生地を、ラグランスリーブのジャケットに仕立てました。
パンツ分の要尺しかなく、デザインの選択肢が限られていたこともあり、思い切ってシンプルなものにしました。
装飾的なデザインなら細部は雑に作ってもいい、というわけではありませんが、シンプルな服は、より細部に神経を使うことになり、今回特に気にしたのは、衿から前身頃の流れの部分で、見た目では分からないと思いますが、ちょっと手間のかかる衿付け工程になりました。

ところで、この生地がいつ頃作られたものかは不明ですが、随分としっかりしていて、とても質感が良く、着ていて気持ちいいジャケットになりました。
最近は、重い生地は好まれない傾向があるので、「作らなくなったのか?」それとも、原材料や技術やコストなどの理由で「作れなくなったのか?」
機能性の化繊は、時代とともに進化したと思いますが、こういうオーソドックスな生地が進化とは思えないし、むしろ悪くなったとさえ思います。

こういう良い生地が眠っているなら、洋服にしてみませんか?

古い生地は保存状態の問題もあるし、必ずしも良いものだとは言えませんが、再発見してみてもいいのではないか、と思いました。